デプスフィルター
実績を積み重ねたデプスフィルターソリューション
バイオ医薬品製造において、デプスフィルターは粒子や不純物を除去し、製品の純度と収率を維持する重要な役割を果たします。製薬やバイオテクノロジーなど、どの市場であっても、プロセス性能を最適化し、製品品質を確保するためには、信頼性の高い実績あるソリューションが必要です。
多様な用途における精製と清澄化プロセスの複雑な要求を理解し、製造、プロセス、エンジニアリングの専門家と緊密に連携し、適切な仕様に合ったソリューションを見つけ出します。この重要な技術における数十年の専門知識を活かし、さまざまな形状、構造、メディア、グレード、サイズで利用可能な幅広いデプスフィルターを提供し、重要なニーズに対応します。
3M™ Zeta Plus™ 吸着デプスフィルター
デプスフィルターは、バイオ医薬品製造プロセスで最も普及しているシングルユースの清澄化技術です。 お客様のプロセスニーズに合わせて、様々な公称孔径とメディアの組み合わせで、最適なデプスフィルターソリューションを提供しています。
メディアシリーズ別
SPシリーズは、製薬標準グレードで他グレードよりも公称孔径の範囲が最も広いシリーズになります。
ZBシリーズは、SPやLAシリーズよりもチャージ量が多く、小さな公称孔径を特徴としています。
LAシリーズは、3M™ Zeta Plus™ 吸着デプスフィルターで最も低溶出の製品になります。 特にアルミニウムの溶出が低レベルに抑えられます。
活性炭シリーズは、微量金属(パラジウム、ニッケル、プラチナ等)、不純物、エンドトキシン、医薬品原料・原薬からの脱色、触媒反応を阻害する物質の除去など、医薬品製造の幅広い用途で使用されています。粉末活性炭を取り扱う必要がありません。
DELシリーズは、様々なバイオプロセスアプリケーションにおいて、脂質や疎水性物質を選択的に除去するように調製されています。
二層メディアのろ過精度(一例)
スケーラビリティ
3M™ Zeta Plus™ シングルユース吸着デプスフィルター カプセルは、ラボスケール、スケールアップ、量産スケールまでスケールアップが容易です。
その他のアプリケーション
よくある質問(FAQs)
デプスフィルターは、ろ材の厚みを利用して不溶性の粒子を捕捉し分離します。粒子は、メディア内部の蛇行または複雑な流路を通じて、直接的に粒子を捕捉したり、慣性衝突、静電吸着など、さまざまなメカニズムによって捕捉されます。
デプスフィルターとメンブレンフィルターの違いは、孔の基本構造の違いです。デプスフィルターは孔の大きさが均一ではありません。
メンブレンフィルターは設定された規格の孔を持っています。大きなものは捕捉され、孔より小さなものは通過します。つまり、メンブレンフィルターの唯一の作用メカニズムは、機械的ふるい分けです。一方、デプスフィルターは、粒子を捕捉するための迷路や曲がりくねった通路を作るために、素材と厚さ(深さ)をうまく組み合わせる必要があります。
デプスフィルターは通常、セルロース、フィルター助剤、ポリマーバインダー樹脂の3成分で構成されます。また性能を向上させるために、機能性化学物質を添加する場合もあります。
プロセスにもよりますが、mAbの精製工程では、従来はデプスフィルターで複数段ろ過を行います。例えば、一段目で使用されるフィルターは、大きな細胞や不溶性の不純物を除去するために、公称孔径の大きいフィルターを使用します。次に、より微細な不純物を除去するため、公称孔径の狭いフィルターを2段目に用います。正電荷を持つデプスフィルターは、負電荷を持つDNAや宿主細胞のタンパク質を除去する場合があります。
一層デプスフィルターは、メディアが一層のみです。 二層デプスフィルターはメディアが二層になっています。二層メディアは、バイオプロセスにおける各種液体の清澄化を目的に設計されたデュアルゾーンの吸着デプスフィルターです。二つのろ過精度の違うメディアから構成されており、上流ゾーンは、下流ゾーンに比べてより粗いグレードを採用しています。この構造により、フィルターメディアの異物保持能力が高められ、早い目詰まりが減り、ろ過寿命が延びます。