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まずは、皮膚トラブル(表皮剥離、テープかぶれ等)の原因を正しく理解しましょう。
「患者のリスクアセスメント」+「適切な製品選択」+「継続的院内教育」が大切です。

テープやドレッシング材などの粘着製品を使用し、剥がすときに皮膚がめくれてしまった・赤くなって痛みを感じたという患者の例は、経験があるのではないでしょうか。粘着製品による皮膚トラブルは、どのような患者にも起こりうる合併症です。重篤化して追加治療を必要としたり、QOL向上に支障をきたす場合もあります。

粘着製品による皮膚トラブルを低減するには、
1)患者のリスクアセスメントを行う
2)粘着製品の特徴を理解して、用途に応じた製品を選択する
3)スタッフへの継続的な院内教育・情報提供を行う
が大切です。

Medical Tapes icon - blue gloved hands applying medical tape

皮膚トラブル(表皮剥離、テープかぶれ等)の原因

粘着製品による皮膚トラブルの原因には、貼付中に起こる「発赤・水疱・かゆみ・痛み・浸軟」、剥がすときに起こる「スキン-テア・角質剥離」、剥がした後に起こる「発赤・痛み」があります。

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スキン-テア(スキンテア)とは?

スキン-テア(皮膚裂傷)発生時の状況において、もっとも多いのは「テープ剥離時」です。

粘着製品による皮膚トラブルの原因には、貼付中に起こる「発赤・水疱・かゆみ・痛み・浸軟」、剥がすときに起こる「スキン-テア・角質剥離」、剥がした後に起こる「発赤・痛み」があります。

状況部位数%
テープ剥離時16217.5
転倒した10911.8
ベット柵にぶつけた929.9
車椅子移動介助時の摩擦・ずれ434.6
入浴・清拭等の清潔ケア時の摩擦・ずれ384.1

スキン-テア発生時の状況)(N=925)より上位5項目を抜粋 ベストプラクティス スキン-テア(皮膚裂傷)の予防と管理より(一般社団法人 日本創傷・オストミー・失禁管理学会)

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入院基本料の褥瘡対策に関する危険因子の評価にスキン-テアが加わり、「褥瘡対策に関する診療計画書」の様式も変更されました。

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皮膚トラブル(表皮剥離、テープかぶれ等)の対策

1)患者のリスクアセスメントを行う

個体要因のアセスメントを行い、リスクの高い患者を予測するためには、スキン-テアの予防と管理のアルゴリズムにおける個体要因のリスクアセスメント表※が参考になります。また、患者のアレルギーおよび過敏症の既往歴を把握しておくことも対策の一助となります。

個体要因のリスクアセスメント表

計14項目中1項目でも該当すると個体要因におけるリスクありと判定する。

一般社団法人日本創傷・オストミー・失禁管理学会,ベストプラクティス スキン-テア(皮膚裂傷)の予防と管理(2015)より引用した「スキン-テアの予防と管理のアルゴリズムにおける個体要因のリスクアセスメント表」です。
2)粘着製品の特徴を理解して、用途に応じた製品を選択する

医療用テープやドレッシング材など様々な種類の粘着製品がありますが、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。皮膚に直接触れる「粘着剤」に着目してみましょう。

粘着剤の種類と特徴(弊社のこれまでの知見・検討に基づく分類)

種類長所短所その他
アクリル系保持力が高くずれにくい。
角質剥離が少ないタイプもある。
貼付直後は粘着が弱い。
一部の素材に粘着しにくい。
製造法により溶剤系。エマルジョン系、ホットメルト系などと表記することがある。
ゴム系貼付直後から良く粘着する保持力が弱く、ずれやすい。
糊残りしやすい。
浸透性が低く蒸れやすい。
時間が経つと劣化しやすい。
天然ゴムラテックス由来の場合はアレルギー反応を起こす可能性がある。
シリコーン系貼付直後から良く粘着する。
どの素材にも安定して粘着する。
角質剥離が少ない
保持力が弱く、ずれやすい。
比較的高価。
ウレタン系保持力が高くずれにくい。
角質剥離が少ないタイプもある。 
貼付直後は粘着が弱い。
一部の素材に粘着しにくい。
 

粘着力と接触時間との関係

テープを皮膚に貼付した直後の粘着力は弱く、粘着剤が皮膚の凹凸になじむように濡れ広がり、接触面積が増加していくにつれて粘着力も上昇します。更に時間が経過すると、皮膚の代謝や発汗などによって粘着力は低下していき、剥がれやすくなっていきます。

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粘着剤が皮膚になじむ様子

粘着剤を貼った直後は、皮膚の微妙な凹凸の高い部分に粘着しています。

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粘着剤が皮膚の凹凸に馴染むように濡れ広がり、接触面積が増加していくにつれて、粘着力も上昇します。

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さらに時間が経過すると、粘着力は、皮膚の代謝や発汗などによって低下していき、剥がれやすくなっていきます。

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粘着力と表面の粗さとの関係

テープを貼る対象物(皮膚やチューブなど)の表面の粗さによって、同じテープでも貼った直後の粘着力が異なります。表面が滑らかであれば粘着剤が濡れ広がるのが早く、粘着力が強くなる一方で、表面が粗いと、濡れ広がりが遅くなります。高齢者の場合、皮膚の表面が粗い場合が多いので、特にしっかり押さえて圧着すると剥がれにくくなります。

<イメージ図>

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初期のぬれ広がりが早い。

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初期のぬれ広がりが遅い。

患者の状態や使用用途に合わせて、適切な製品選択を行いましょう。

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サージカルテープの使用用途ごとの製品分類マップです。

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サージカルテープ総合

サージカルテープ総合のカタログです。
スキン-テア対策事例集-ご施設での取り組み-

スキン-テア対策に取り組まれた3施設の事例を1冊の事例集にまとめました。

サンプルのご請求

以下のサンプルをご希望の医療従事者の方はお進みください。
•     3M™ マイクロポア™ S やさしくはがせる シリコーンテープ(皮膚や体毛からやさしく剥がせて患者の痛みが少ないテープ)
•     3M™ キャビロン™ 非アルコール性皮膜(粘着製品の剥離刺激からお肌を保護する被膜剤)
•     3M™ キャビロン™ 皮膚用リムーバー(粘着製品をお肌からやさしく剥がす剥離剤)

テープの貼り方・剥がし方のコツ

患者の状態や使用用途に合った製品を選択したら、それを適正に使用することも大切です。皮膚トラブルは、テープを貼るとき・剥がすときに簡単にできる、ちょっとしたコツで防げる場合もあります。

■ テープを貼るとき

applying_tape_1

シワが入らないように、伸ばさずにはります。皮膚やチューブに指の腹で優しく圧着します。

applying_tape_2

あらかじめテープを適切な長さにカットし、中央部からテープを引っ張らずに貼ります。

applying_tape_3

臨床上必要な場合以外はテープを引っ張らずに貼ってください。

applying_tape_4

同じ部位に繰り返し貼り剥がしする場合は、テープの下地としてあらかじめ被膜剤を塗布しておきます。

■ テープを剥がすとき

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テープを約180°に折り返します。

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シワが入らないように、伸ばさずにはります。皮膚やチューブに指の腹で優しく圧着します。

remove_tape_3

より優しく剥がすためには、剥離剤を皮膚と粘着剤の隙間に染み込ませるように使用して、テープを折り返しながら剥がします。

テープの使い方のコツを動画でまなぶ

スキンケア製品の使い方を動画でまなぶ

3)スタッフへの継続的な院内教育・情報提供を行う

看護手順の標準化には、知識の標準化が必要です。そのためには、スタッフへの継続的な教育が欠かせません。ソルベンタムでは、院内教育・勉強会などでお使いいただける動画資料をご用意しております。
※以下のコンテンツをご希望の方は、弊社営業担当者へのお問い合わせ、または、こちらのサンプル・資料請求フォームよりご請求ください

院内教育動画サンプル(動画の一部をご覧いただけます)

ケースレポート

手順の標準化やスキン-テア対策やなどの取り組みに関するご施設の事例です。
※先生方のご所属・肩書きは取材当時のものです。

ケースレポート「血管内留置カテーテルの固定について3職種の視点・論点・合意点」

ベルランド総合病院における、末梢静脈カテーテルの固定について、医療安全管理者、感染管理認定看護師、、皮膚・排泄ケア認定看護師の3つの専門職種の方々が協働し、現場の意見と専門知識を融合させた取り組み事例です。

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院内教育・勉強会資料

看護手順の標準化には、知識の標準化が必要です。そのためには、スタッフへの継続的な教育が欠かせません。ソルベンタムでは、院内教育・勉強会などでお使いいただける動画資料をご用意しております。

A nurse and a doctor, review results together on a tablet in a healthcare setting.

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WEBセミナー

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ケースレポート

創傷ケア、感染管理、周術期管理、医材の滅菌保証などについて、ご施設の取り組みをお伺いしました。

学会講演サマリー

各学会の学術集会等における共催セミナーの内容をまとめました。

よくある質問

製品に関するよくある質問をQ&Aで掲載しています。

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